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この業界に入りましたのは1972年のことですから、かれこれ30年近く「和」の伝統にはまっております。ほとんどの時間は和服ですし、三味線を持っていない時はまず扇子を持っていますね。自ら新内を披露するときはもちろん、例えば「洋もの」の催事にゲストとして呼ばれるときも、私は「和のイメージ」で呼ばれますので、扇子はもっともそれを表現できる演出だと思っています。私生活でもずっと一緒で、今やクーラーの冷えもこたえる年齢になってしまいまして、扇子の風と風鈴の音でもあれば夏はそれが一番幸せです。もともと、上品な生活でないので、大口を開けて笑う顔を隠すツールでもあります。
仕事にも、生活にも、おしゃれにも、必要なもの、私にとって扇子は体の一部ですね。
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